それは かなしいことり という歌

「ごめんね、今まで黙ってて
ほんとは彼がいたことを
言いかけて言えなかったの二度と会えなくなりそうで…」

夏の海で出会って惹かれあってしまう。きっと男もなんとなく気づいている。これはかなわない恋だってことを。
言わなくちゃ、でも言ったらこの笑顔が見られなくなってしまう。もう少し、あと少しだけこの笑顔をみていたい。だから言えなくなってしまう。
どんな人にも心の中にあるズルさ、そしてそれに気づきながらもしらないフリをしていたいと思い、そう振る舞ってしまうズルさ。

この曲を初めて聞いたのはまだ思春期真っ只中だった。そしてそれを歌っていた斎藤由貴も若くて可愛くてでもやはりその歌を歌いこなせる魔性を漂わせていた。
メロディーも相まって、この曲を聴いたり、くちずさんだんりすると、恋愛経験がそう多くはない自分もなんだか胸が締め付けられるようになり、涙が出そうになる。

たまたまそんな経験がなかったからしなかったものの、きっとそんな場に自分もいたら、言いかけて言えなかったのではないかと、感じさせられる、どんな女性も持ち合わせているズルさ。
それを実行するかしないかは、その瞬間ブレーキを踏むかアクセルを踏むかの違いであろう。
間違えて?いやわざと?錫婚式を迎え、心を惹かれた人がいないこともなかったが一線を超えたことは一度もない自分には、想像がつかない。